育児・仕事・ストレス…心が疲れたあなたに。医師が教える「ビタミンCメンタルケア」

2025年5月22日

*「育児、仕事、家事、ストレス……気がつけば「心が重たい」と感じていませんか？

実はその疲れ、“ビタミンC不足”が一因かもしれません。

ビタミンCといえば風邪予防や美容を連想する方も多いですが、最近では**「メンタルケアの栄養素」としての役割**が注目されています。世界中の医学誌――NEJM、JAMA、Nature Medicineなどでも、ビタミンCと心の健康の関係性を示す研究が続々と報告されています。

この記事では、異世界の家族キャラたちが織りなす日常を通じて、**ストレス社会に生きる私たちに必要な「ビタミンCの本当の力」**を、医学専門家の視点からわかりやすく解説していきます。

【登場キャラクター紹介】

パンダ（猫）：気まぐれ。パパと犬猿の仲。ドル円が上がると甘える。

パパ（筆者・46歳）：内科学会専門医。消化器・肝臓内科医。脂肪肝あり。FXチャートを見る癖がある。毎朝6時ランニング派。

ママ（37歳）：表情豊かで育児に奮闘中。理学療法士。テニスとウォーキングが趣味。

ミサ（9歳）：冷静な小学4年生の娘。ピアノとスイーツが大好き。論理的なツッコミ役。

いっしー（6歳）：運動大好きな小学1年生男子。サッカーとテニス命。ミサとケンカ多め。

ゆう（0歳）：家族の癒し担当。泣き声のタイミングが天才級（主にFX急落時）。

ビタミンCは脳の覚醒に関与する

2023年、医学誌『New England Journal of Medicine』で、ビタミンCが脳の覚醒度に関係する可能性を報告されました。

この研究では、健康な大人の血液中に含まれるビタミンCの量と「覚醒度（頭のスッキリ具合）」の関係が調べられました。結果はとても興味深いもので、血中ビタミンC濃度が高い人ほど、朝の集中力や注意力が高かったことがわかっています。

朝、なんとなく頭が働かない、やる気が出ない……そんなとき、「ビタミンC不足」が関係しているかもしれないというのです。

ミサ（9歳）：「つまり、朝からシャキッと動きたいなら、ビタミンCがカギってこと？」
パパ（医師）：「その通り。ビタミンCは“ノルエピネフリン”とか“ドーパミン”っていう“やる気ホルモン”を作る材料なんだ」
ミサ：「ただの風邪対策だけじゃないんだね〜」

脳を元気に働かせたい人こそ、毎日のビタミンCをしっかり意識してみる価値があります。
特に、子育てや仕事に追われるママ・パパには大切なポイントです！
ゆう（0歳）：「きゅいぃ〜！（←キウイに反応）」

章のまとめ：朝のスッキリ感は「ビタミンC習慣」から

ビタミンCは、風邪予防や美容だけじゃない。
脳のやる気スイッチ（ノルエピネフリンやドーパミン）に関与している。
毎日の食事から、少しずつ補うことが大切（体に貯めておけないから）。

ミサのまとめ：「朝から頭がボーッとする人は、まず“ビタミンC”を疑ってみよっか♪」る「脳の活性化栄養素」**としての役割があることが分かっています。

ビタミンC不足は認知機能にも影響する

2023年、『Journal of the American Medical Association（JAMA）』にて、ビタミンCの不足が認知機能や精神的健康にどのような影響を与えるのかを調査した研究が発表されました

この研究では、ビタミンCに加えて**チアミン（ビタミンB1）やヒドロコルチゾン（副腎皮質ホルモン）**を組み合わせたサプリメントを一部の成人に補給。

その結果、ビタミンCが欠乏しているグループでは、思考力や集中力の低下、気分の不安定さが見られたのです。

特に注目すべきは、「ストレス」や「メンタルの不調」と見なされていた症状が、実は栄養の土台が不足していたことに起因していた可能性が高いという点です。

パパ（医師）：「最近、頭がぼんやりしたり、気持ちが沈むと感じる人はね……それ、“ビタミンC不足”のサインかもしれないんだ」
ママ：「育児も仕事もあると、疲れて当然と思いがちだけど、栄養の偏りが原因ってこともあるのね」
ミサ：「じゃあ、イライラしてるいっしーも、ビタミンC足りてないかも？」
いっしー：「えーっ、ボクは毎日オレンジジュース飲んでるよ！」
ゆう（0歳）：「ふにゃっ（←野菜ジュース拒否中）」

【章のまとめ】

ビタミンCは単なる風邪予防の栄養素ではありません。**脳の働きや心の安定を保つためにも不可欠な“メンタル栄養素”です。JAMAの研究は、現代人に多い「精神的疲労感」の裏にある“隠れた栄養不足”**の重要性を教えてくれています。

「心が疲れている…」そう感じたとき、まずは栄養の見直しから始めてみるのが、じつは一番の近道かもしれません。認知力の低下やメンタルのブレは、**「心の疲労」ではなく「栄養の欠乏」から始まっているのかもしれません。

覚醒ホルモンとビタミンC欠乏の深い関係とは？

2024年にカナダの研究グループが発表した最新研究（掲載誌：『Nutrients』）では、ビタミンCと脳内の神経伝達物質「ノルエピネフリン」との関係について詳しく検証されました。

この研究の注目点は、「ビタミンCが慢性的に不足すると、ノルエピネフリンの合成がうまくいかず、それが睡眠障害や気分の落ち込みにつながる可能性がある」という点です。

ノルエピネフリンは「覚醒ホルモン」とも呼ばれ、気持ちをシャキッとさせたり、ストレスに対抗するための重要な物質。このホルモンが減ると、眠りが浅くなったり、やる気が出なかったり……いわゆる“なんとなく不調”が起こりやすくなります。

パパ（医師）：「最近よく眠れないって人、多いでしょ？もしかしたら“ノルエピネフリン”が足りてないのかもね」
ママ：「それって神経の問題？それともホルモン？」
パパ：「どっちも関係あるけど、実はその“材料”になるのがビタミンCなんだ」
ミサ（9歳）：「え、それってキウイとかブロッコリーに入ってるやつ？」
いっしー（6歳）：「じゃあボク、今日から夜ごはんにブロッコリー3つ食べる！」
ゆう（0歳）：「きゅいぃぃ（←キウイに反応中）」

この研究結果は、「寝ても疲れが取れない」「気分が沈みがち」という現代人の悩みに対して、サプリや薬の前に“日常の食生活”を見直してほしいという強いメッセージを含んでいます。

【章のまとめ】

ビタミンCは、美容や風邪予防のためだけの栄養素ではありません。**心と体のリズムを整えるホルモンの“材料”**としても、毎日の健康維持に欠かせない存在です。

「眠れない」「気分が乗らない」そんな悩みを感じたときこそ、サプリに手を伸ばす前にビタミンCがちゃんと足りているかを見直すことが、根本的な解決につながるかもしれません。

ビタミンCは誰に必要？Lancet・BMJの研究からわかる“本当に不足している人”

近年注目されている**「栄養精神医学」**の分野では、ビタミンCがメンタルヘルスに与える影響について数多くの研究が行われています。中でも、**イギリスや国際研究チームによる『The Lancet』『BMJ（British Medical Journal）』（2022〜2024年）の報告では、「誰にビタミンCが必要か」**が明確に語られています【https://nutrition.bmj.com】。

研究結果は一言で言えばこうです。

「ビタミンCはすべての人に劇的な効果があるわけではない」
けれど、「不足している人にとっては、明らかにメンタルバランスや認知機能の改善が見られる」

では、どんな人が“ビタミンC不足”になりやすいのでしょうか？
研究や臨床の現場でわかってきたのは、以下のような人たちです。

✅ ビタミンCが不足しやすい人の特徴

加工食品や外食中心の生活をしている人
忙しくて果物や野菜をとる機会が少ない人
ストレスが多く、抗酸化物質を消耗しやすい人
喫煙者（タバコ1本で約25mgのビタミンCが失われる）
妊娠・授乳中の女性や高齢者

ミサ（9歳）：「じゃあ、朝も昼も菓子パンとかコンビニ弁当の人ってヤバいかも？」
パパ（医師）：「その通り。見た目は元気そうでも、“内側”はビタミンCがカラカラってこともあるんだ」
ママ：「私も仕事してると、つい野菜より簡単なものに頼っちゃうから気をつけなきゃ」
いっしー：「ボク、今日からおやつにミカン食べる！」
ゆう（0歳）：「ふにゃ♪（←ミカンの袋を握って満足げ）」

【章のまとめ】

ビタミンCは万能薬ではありませんが、“足りていない人”にとっては心と体を整える強力な味方になります。現代社会では、忙しさやストレス、食生活の偏りによって、知らぬ間に不足している人が少なくありません。

「なんだか最近、疲れやすい」「イライラしがち」「よく眠れない」そんなサインが出ているなら、まずは自分の食事にビタミンCが足りているかを見直してみましょう。あなたの心と脳に、必要な“栄養のスイッチ”が入るかもしれません。す。

どれくらいとればいい？科学的に見た「ビタミンCの最適量」

【H3】1日100mgで足りる？最新研究が示す“状況別の目安”

「ビタミンCって体にいいって聞くけど、結局どれくらい摂ればいいの？」
そんな疑問に対するヒントをくれるのが、2024年にカナダの研究チームが発表したMDPI『Nutrients』誌のレビュー論文です

この論文では、ビタミンCの血中濃度と、やる気や集中力に関係する神経伝達物質「ノルエピネフリン」の関係を詳しく調べました。結果、ビタミンCが不足するとノルエピネフリンの合成が妨げられ、気分の落ち込みや睡眠の質の低下につながる可能性があることが示されました。

さらに論文では、ライフスタイル別にビタミンCの適正量もまとめられています。ビタミンCの含有量の多い食品もまとめましたので、参考にしてください。

✅ 状況別・ビタミンC摂取の目安（成人）

状況	推奨量（mg/日）	説明
健康な成人	約100mg	厚労省の基準。野菜や果物で十分補える。
ストレスが多い人	150〜200mg	抗酸化作用を高めるため多めが望ましい。
喫煙者	+35mg	タバコ1本で25〜35mgが消費されるため。
妊娠・授乳中	110〜120mg	胎児・乳児への栄養供給に配慮。

食品名	1個の可食部量の目安	1個あたりのビタミンC量（mg）	備考
赤パプリカ（中1個）	約150g	約255mg	非常に高含有
黄パプリカ（中1個）	約150g	約225mg	赤とほぼ同等
キウイ（黄・大1個）	約100g	約140mg	ゴールドキウイは特に多い
キウイ（緑・中1個）	約80g	約56mg	緑でも1個で半日分以上
みかん（中1個）	約100g	約32mg	2〜3個で1日分目安をカバー
イチゴ（中5粒）	約80g	約50mg	手軽に摂取可能
ブロッコリー（茹で1株）	約70g	約35mg	茹でるとビタミンCがやや減少
レモン果汁（1/2個）	約30g	約15mg	飲み物に加えてプラス補給可能

パパ（医師）：「つまりね、健康な人なら1日100mgで足りるけど、ストレスや生活習慣によってはもっと必要になるんだ」
ミサ（9歳）：「パパ、昨日“やる気出ない”って言ってたでしょ。ビタミンC足りてなかったんじゃ？」
パパ：「…ドキッ。キウイ、買い足しとくか」
ママ：「サプリより、日々の食事がやっぱり大事ね」
いっしー（6歳）：「今日のパプリカ、ボク5切れ食べる！」
ゆう（0歳）：「ふにゃ〜♪（←パプリカ握ってご満悦）」

【章のまとめ】

1日100mgが基本の目安ですが、ストレスの多い人や喫煙者、妊娠・授乳中の方などは、150〜200mgを意識することで、より心身の安定に役立つと最新研究は教えてくれています。

サプリに頼らなくても、キウイ、みかん、ブロッコリー、パプリカなどの食材で無理なく補えるのがビタミンCのいいところ。

「ちょっと疲れたな」と感じた日こそ、一口多めの果物や野菜で、心と体のメンテナンスを。
それが、未来のあなたを支える小さな習慣になるかもしれません。

キウイフルーツ2個で気分障害が65％改善した最新研究とは

1日2個のキウイで“こころ”が変わる？アデレード大学の臨床試験（2025年）

2025年4月、オーストラリア・アデレード大学のMichael Billows氏らが、軽度から中等度の気分障害をもつ成人26名に対して、キウイフルーツの摂取効果を検証する臨床試験を実施し、『Nutrients』誌に報告しました【出典：Nutrients. 2025 Apr 18; doi:10.3390/nu17040899】。

試験は、通常の食事と「1日2個のキウイ追加」を4週間ずつ行う非盲検クロスオーバー試験で、対象は18〜60歳の男女26名。評価項目には、気分スコア、活力、幸福感（ウェルビーイング）、ビタミンC血中濃度、消化器症状などが含まれていました。

驚きの結果：気分スコアが65％以上も改善！

研究の主な結果は以下のとおりです。

気分障害総スコア：65.2%改善（p＜0.001）
ウェルビーイング：10.5%向上（p＜0.01）
活力スコア：17.3%向上（p＝0.001）
血中ビタミンC濃度：27.5%上昇（p＝0.002）
消化器症状：16.2%改善（p＝0.003）
副作用：報告されず（安全性確認済み）

わずか4週間で、気分・活力・腸内の状態まで広く改善がみられた点は非常に興味深く、薬ではなく「フルーツ」でここまで変化が出たということに、世界中の医療・栄養関係者が注目しています。

ママ：「これは本当にすごい結果ね。薬じゃなくてキウイ2個で気分が上がるなんて」
パパ（医師）：「食事の力って、本当に侮れないよね。特にビタミンCは神経伝達物質にも関係してるし」
ゆう（0歳）：「ふぎゃ〜！（＝キウイ、買ってぇぇ！）」

【章のまとめ】

この研究は少人数ながら、日常のフルーツ摂取がメンタルヘルスに良い影響を与えることを科学的に示した貴重なデータです。
サプリや薬ではなく、たった1日キウイ2個で「気分」「元気」「お腹の調子」まで改善するというのは、多くの人にとって大きなヒントになります。

ママ：「ねぇパパ、私たちも“キウイ習慣”始めてみない？」
パパ（医師）：「うん、それいいね。薬よりやさしいし、続けやすい」
ミサ（9歳）：「わたし毎日でも食べられるよ〜」
ゆう（0歳）：「きゅい〜！（←両手にキウイ）」

「なんとなく元気が出ない…」そんな日は、まず**“キウイ2個”から始めてみる。
それが、心と体をじんわり整えるやさしいセルフケア**になるかもしれません。

パパ医師が実践！家族で取り組む「ビタミンC習慣」

わが家の食卓には「キウイ・みかん・パプリカ」常備！

――ある日の食卓風景。

ミサ（9歳）：「ねぇパパ、今日のデザートはキウイにしてよ。あの酸っぱさが好き♪」
パパ（医師）：「おっ、ちょうど熟れてきたところだぞ。朝のランニング後に買っておいたんだ」
ママ：「いっしー、オレンジジュースよりも、果物そのままのほうがビタミンCがしっかり取れるのよ」
いっしー（6歳）：「へーっ、じゃあ今日はみかん2個食べたー！」
ゆう（0歳）：「きゅいぃ〜！（←キウイの皮に手を伸ばす）」

ビタミンCは、**私たちの体に必要不可欠な“水溶性ビタミン”**です。しかし、水溶性であるがゆえに体内にストックすることができず、毎日こまめに摂取する必要があるのです。

日本人の食事摂取基準（厚労省）では、1日100mgの摂取が目安とされています。これは例えば、キウイなら1個、みかんなら2個、パプリカ（赤）なら1/2個程度で十分に補える量です。

特に、子どもたちの脳の発達や、ストレスの多い現代のパパ・ママ世代にとって、日々のビタミンC習慣は“心と体の予防薬”のような存在になります。

パパ：「特別なサプリに頼らなくても、毎日の食事でじゅうぶん補えるんだよ」
ミサ：「じゃあデザートに果物、っていうのは理にかなってるんだね」
ママ：「キウイやパプリカは冷蔵庫に常備しとこ。カットしておけば子どもたちも食べやすいし」
いっしー：「次はボクがパプリカ切る係ね！」
ゆう：「ぶーぶー（←いつのまにかパプリカを握ってる）」