40代から増加！3年間の健診未受診が引き起こす糖尿病と透析のリアル｜医師解説

2025年5月23日

糖尿病や腎臓病リスクが高まる健診の未受診期間は？／H.U.グループ中央研究所・国循

「3年間、健康診断を受けていない」。もしあなたがそうなら、この記事は見逃せません。2025年4月に発表された最新研究では、健診を3年以上受診していない人は、2型糖尿病の発症リスクが約4.7倍、さらには透析のリスクまでもが高まることが明らかになりました。

この記事では、異世界の家族キャラと共に、パパ医師が健診の重要性と、未受診によるリアルなリスクを解説します。**あなた自身と、大切な家族の未来を守るために、「今すぐ受けるべき理由」**を、やさしくユーモアを交えてお伝えします。

【登場キャラクター紹介】

パパ（46歳）：内科学会認定専門医。消化器・肝臓内科を専門とする。スマホでチャートを見がちで寝不足。脂肪肝あり。毎朝6時にテニスやランニングをこなす健康オタク。
ママ（37歳）：元理学療法士。表情豊かで、テニスとウォーキングが趣味。パパとはテニスで出会い結婚。
ミサ（9歳）：ツッコミ担当の冷静女子。スイーツとピアノが好き。
いっしー（6歳）：元気印の小1男子。サッカー・テニスが大好き。寝るときはいつもボールと一緒。
ゆう（0歳）：泣き声が為替相場にリンクする癒し系ベビー。
パンダ（猫）：気分屋。ドル円が上がると甘える。

3年間健診を受けなかった人に起こる“未来”とは？

研究が示す驚きの事実｜糖尿病リスクが4.69倍に！

2025年4月、H.U.グループ中央研究所と国立循環器病研究センターの共同研究によれば、40歳以上で3年連続して健康診断を受けなかった人は、毎年受けていた人と比べて、2型糖尿病の発症リスクが4.69倍（95%CI：2.78〜7.94）高くなることが報告されました。

このデータが意味するのは、「健診をサボる＝健康を捨てる可能性がある」ということです。糖尿病は自覚症状なく進行するケースも多く、気づいたときには合併症が始まっていることも。年1回の健診は、**未来の病気を防ぐための“予防のカギ”**なのです。

ミサ「リスク4.69倍って…それって、ほとんど“運命の分かれ道”じゃないの？」
パパ「その通り。健診を受けるだけで、自分の未来を守れる可能性があるんだ」
いっしー「ボクも学校で健診あったよ！身長伸びてた〜」
ママ「それも大事だけど、大人の健診は“病気を見つけるチャンス”でもあるのよ」
ゆう「ばぶぅ…（←未来のために健診いこ！の意）」

家族全員で健診を「当たり前の習慣」にすることが、未来の健康への投資なのです。

透析に進む未来を早期介入で防げ！

さらにこの研究では、延岡市在住の40歳以上の住民のうち、透析リスクが高いと判定された39人に対して、健診の受診状況に応じた将来の腎機能の変化と透析導入の可能性を、シミュレーションしています。

検証には腎臓機能の指標となる腎機能（eGFR）を用い、eGFR低下の進行速度を、参加者のHbA1cやeGFR、年齢、性別、血圧などから将来の腎機能の推移を予測し、以下の2つの仮想シナリオで比較されました：

未治療シナリオ：健康診断を受けず、症状が出てから治療を開始
早期介入シナリオ：健診で早期に異常を発見し、生活指導・薬物治療を実施

結果、未治療群では39人全員が生涯のどこかで透析導入に至る可能性が高いと予測された一方、早期介入群では31人（約79％）が透析を回避できるとの解析結果が得られました。

パパ「つまり、早期に腎障害を見つければ、早期治療ができ透析は防げていた可能性が高いということだね。」
ミサ「つまり、健診を受けるだけで未来がガラッと変わるかもしれないってこと…？」
パパ「その通り。知って、動く。それが最大の予防だよ」
ゆう「ばぶぅ！（←早期介入推奨！）」

【まとめ】

健診を3年間受けないと糖尿病発症リスクが跳ね上がる。
腎機能が悪い方は特に健康診断の期間が空くことで透析リスクも上がる。早期介入で回避可能。

健診は年1回がベスト！頻度と効果の関係

なぜ“年1回”なのか？

日本の多くの自治体では、年1回の特定健診が推奨されています。これは、生活習慣病の進行を早期にキャッチする最適なタイミングとして、医学的にも妥当とされているからです。
実際に、日本総合健診医学会、厚生労働省（特定健診制度）、日本人間ドック学会なども、「年に1回の健診が望ましい」と明記しています。主な理由は以下の4つです：
✅ 生活習慣病の早期発見と予防
✅ 健康状態の経年変化の把握
✅ 労働者の健康確保
✅ 医療費の抑制

パパ「毎年健診受けるのは、ただの義務じゃなくて、自分を守る大事な習慣なんだよ」
ミサ「学校の身体測定みたいなもの？」
パパ「そうそう。でも大人のは“病気を見つけるための測定”だね」
いっしー「パパが元気じゃないと、ボクとテニスできないもんね！」
ゆう「ばぶぅ！（←健診大事〜！）」

こうした理由から、**健診は“面倒”じゃなく“未来への投資”**なのです。診を受けることが望ましいとされています。これは、労働者の健康を守るための法的な措置として位置づけられています。

毎年受けることで得られる「経年変化の把握、早期発見」

血糖値やeGFR（推算糸球体濾過量）、血圧といった健康指標は、年1回の健診で継続的に記録・比較することで、わずかな変化や異常にも早く気づくことができ、生活習慣病の早期発見と早期治療につながるとされています。

実際、2024年にJAMA Network Openに掲載された日本発の大規模研究では、全国の健康保険データを分析し、健診を毎年受けている人は、そうでない人に比べて、2型糖尿病や高血圧の新規発症リスクが有意に低いという結果が示されました。

ママ「パパ、今年の健診で血圧ちょっと上がってたよね？」
パパ「うっ…。ランニング、最近サボってたからな…改善するよ」
ミサ「数値で出ると説得力あるよね。自覚ないまま進んじゃうのが怖い」
いっしー「ボクも来年の身体測定で身長のびたか比べたい！」
ゆう「ばぶぅ！（←記録ってだいじ〜！）」

こうした年1回の健診は、その時点だけの「点」で終わらず、過去のデータと比較する「線」として自分の体の変化を可視化するツールになります。未来の健康を守る第一歩は、小さな変化に気づく力を持つことから始まるのです。

【まとめ】

健診は毎年1回が理想。
比較データで自分の体の“変化”を把握できる。

生活習慣の見直しが腎臓と血糖を守るカギ

食事習慣｜糖質・塩分の摂りすぎに注意！

バランスの取れた食事は、糖尿病や腎症の予防にとって基本中の基本です。特に注意したいのは以下の3つ：

加工食品の摂りすぎ（塩分・添加糖が多い）
清涼飲料水やお菓子による糖質過剰摂取
塩分過多による高血圧と腎臓負担

厚生労働省「日本人の食事摂取基準（2020年版）」では、成人の食塩摂取目標量は男性7.5g未満、女性6.5g未満とされていますが、実際の平均摂取量は男女ともに大幅に上回っています。

パパ「塩分って、ラーメンスープを全部飲んだら1日分オーバーになるんだ」
ミサ「えっ、そんなに!? スープは飲み干さない方がいいんだね」
いっしー「ボク、これからお味噌汁は1日1杯にする！」
ゆう「ばぶぅ！（←ナトリウムセーブ！）」

さらに、病院では尿検査によって推定塩分摂取量を測定することも可能です。これは24時間尿中ナトリウム排泄量から算出され、実際の食事習慣を客観的に評価できます。

パパ「私の勤めている病院でも検査できますが、患者さんのモチベーションに維持になるみたいです。」

**数字として“見える化”されると、自分の食生活を振り返るきっかけになります。**医師や栄養士と相談しながら、生活習慣を調整する第一歩となるでしょう。

週150分の軽運動でインスリンと腎臓を守る

運動不足は、インスリン抵抗性を悪化させるだけでなく、腎機能の低下にもつながることが多くの研究で示されています。これを防ぐには、週150分（1日20〜30分、週5日程度）の中強度の有酸素運動が非常に有効です。

世界保健機関（WHO）は、18歳以上のすべての成人に対し、週に150〜300分の中強度の有酸素運動、または75〜150分の高強度運動を行うことを推奨しています。これにより、糖尿病・心血管疾患・がん・認知症などのリスクが減少すると明記されています（WHO Physical Activity Guidelines, 2020）。

また、『The New England Journal of Medicine』に掲載された有名な研究では、定期的な身体活動が2型糖尿病の発症リスクを有意に抑制することが報告され、特にウォーキングや自転車などの中強度の運動が効果的とされています。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11832527/

さらに、『JAMA Internal Medicine』では、高齢者が週に150分以上の軽運動を継続することで、腎機能の低下が抑えられることが報告されています。これは運動によって筋肉でのブドウ糖取り込みが促進され、インスリン分泌の負担が軽減されるためです。https://www.ars.usda.gov/research/publications/publication/?seqNo115=397477&utm_source=chatgpt.com

パパ「毎朝走ってるの、実は腎臓も守ってたんだよ」
ミサ「運動って血糖だけじゃなくて腎臓にもいいんだ！」
いっしー「じゃあボク、もっと外で走ってくる！」
ゆう「ばぶぅぅ〜！（←うんどうばんざい！）」

**たった1日30分の運動が、何年もの健康を守る投資になる。**まずは今日、少しの運動から始めてみましょう。

毎晩6〜7時間の睡眠で代謝と腎臓を回復

睡眠不足もまた、糖代謝と腎機能に大きな影響を与えることがわかっています。
『The Lancet』の研究では、睡眠負債が炭水化物代謝を乱し、インスリン感受性を低下させることが示されました。
さらに『Scientific Reports』では、睡眠の質が悪い人ほど、腎機能の低下が進みやすいhttps://www.nature.com/articles/s41598-021-98505-8?utm_source=chatgpt.comことが報告されています。

ママ「パパ、最近寝不足でチャート見すぎじゃない？」
パパ「…はい、今日からちゃんと寝ます」

健康を守るには、毎晩6〜7時間の質の高い睡眠が不可欠。睡眠は、ホルモンのバランスや腎臓の修復機能を整える時間でもあるのです。

【まとめ】
食事・運動・睡眠は健康の三本柱。
どれも“特別なこと”ではなく、無理なく毎日続けられる工夫こそが鍵です。健診で自分の状態を知り、生活習慣の見直しにつなげましょう。